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「悲しみの歌」


悲しみの歌 (新潮文庫)悲しみの歌 (新潮文庫)
(1981/06)
遠藤 周作

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この本は名作です。

物語の構成も非常に上手で、議題も深い。

構成に関しては、大学教授の一家、町医者、大学生、新聞記者、謎の外国人など
様々な人々のバラバラなストーリーが最後にはキレイに一本におさまり、
読んでいても上手だなーと感嘆のため息。

加えて、内容的にも

「人を殺すということが本当に悪なのか?」
「ある一つの正義を追求することが、別の悪を生むことにもなるのでは?」
「人を救うとは何か?」
etc....

様々な、答えを出すことが出来ないグレーな問いを投げかけてきます。
それらに対し、苦悶する人間の表情が見事に描かれている。

例えばドミノっていう恩田陸さんの小説もこの小説のように、
複数の登場人物の其々のストーリーが、最後には収斂して一本の話になる小説なんだけれども、
それだけが見ものというか。
構成は上手だけれど中身が無い感じ。

この本は、中身も凄いし技術も凄い。
やられた感が満載です。

しかし、相変わらず難しい話題ばかりを持ち出す作家さんやね。
サンデルとか読まずに遠藤周作を読んだ方が、倫理とか正義について考えさせられるんじゃないのかね。
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